【地域広告】整体院の広告、「痛みを取る」より刺さった言葉があった、という話
整体院の広告を見直すことになったとき、最初に出てきたキャッチコピーはこうでした。
「つらい肩こり・腰痛、根本から改善します。」
悪くない。悪くないのですが、どこかで見たことがある気がする。
整体院の広告を10件並べると、7〜8件はこういう言葉が並んでいます。痛みを取る。根本改善。体の歪みを整える。全部正しいことを言っているのに、全部同じに見える。
制服を着た人が100人並んでいるようなものです。全員ちゃんとしているのに、誰が誰かわからない。まあ、制服の目的はそういうことではないのですが。

「痛みを取る」は、伝わっていても刺さらない言葉でした
少し立ち止まって考えてみると、気づいたことがあります。
整体院を検索している人は、すでに痛いのです。
肩が痛いから、腰が痛いから、検索している。つまり、「痛みを取ります」という訴求は、すでに知っていることを言っているだけでした。整体に行けば痛みが取れるかもしれない、ということは、検索している時点でわかっている。
では、その人が本当に知りたいことは何か。
実際に問い合わせや予約に至った人たちに話を聞いてみると、こういう言葉が出てきました。
「予約が取れなかったら意味がないから、すぐ診てもらえるか知りたかった」
「長時間待たされるのが嫌で、予約制かどうかを確認したかった」
「初めてで不安だったから、どんな施術をするのか先に知りたかった」
効果ではなく、利便性と安心を求めていたのです。
言葉を、入れ替えてみました
広告のキャッチコピーと、ランディングページの冒頭を変えました。
変更前:「つらい肩こり・腰痛、根本から改善します。」
変更後:「当日・翌日予約OK。待ち時間なしの完全予約制です。」
施術の効果については、ページの中で丁寧に説明しています。でも、最初に見せる言葉は、効果ではなく「安心して来られる理由」にしたのです。
あわせて、ページの中でも変えたことがあります。
「初めての方へ」というセクションを追加して、予約から施術までの流れを図で見せるようにしました。初めて行く場所への不安は、「どうなるかわからない」という不確実さから来ることが多い。流れが見えるだけで、ぐっとハードルが下がります。
旅行の行程表みたいなものです。どこに行って、何をして、何時に終わるかがわかっていると、安心して出発できる。行き当たりばったりが好きな人もいますが、整体に関してはたいていの人が行程表派です。
数字の変化と、印象に残っていること
変更後、一ヶ月で変化が出てきました。
クリック率はほぼ変わらず。でも、CV率が1.4%から3.2%へ上がりました。問い合わせと予約の件数が増え、特に「初めての方」からの予約が増えたとのことでした。
印象に残っているのは、「何を言うか」より「誰が今何を必要としているか」の方が大事だった、ということです。
「痛みを取る」は間違いではありません。でも、検索している人がその瞬間に必要としている情報ではなかったのです。
サービスの価値を伝えることと、相手が今知りたいことを伝えることは、ずれていることがある。そのずれに気づけたことが、この案件でいちばんの収穫でした。
まとめ
地域の整体院やサロンの広告を改善するとき、まず確認したいのは「その言葉は、誰もが言っていないか」ということです。
同じ言葉が並んでいる中では、どれだけ良いことを書いても埋もれてしまう。
次に確認したいのは、「検索している人が、その瞬間に本当に知りたいことは何か」です。効果ではなく、利便性や安心感が求められていることは、思っているより多いです。
「当たり前のことすぎて書かなかった」情報の中に、相手が一番知りたいことが隠れていることがあります。予約がすぐ取れること。待たずに診てもらえること。初めてでも安心できること。
当たり前だと思っていることを、ちゃんと言葉にする。それだけで、変わることがあります。
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