【ターゲット設計】「地域のみなさんへ」と書いた瞬間、誰にも届かなくなっていた
「地域のみなさんへ」と書いたとき、少し安心した記憶があります。
誰も傷つけない言葉。誰も外さない言葉。地域で商売をしているのだから、地域のみんなに届けばいい。そう思っていました。
でも、反応は薄かったのです。
ページは見られている。チラシも配っている。SNSも更新している。なのに、問い合わせはぽつりぽつりとしか来ない。
何かがズレている気はしていました。でも、どこがズレているのかが、長いあいだわかりませんでした。
「みんなに届けたい」が、誰にも届かない理由
あとから気づいたのですが、「地域のみなさんへ」という言葉は、誰かに向けられた言葉ではありませんでした。
読んだ人は、こう思うのです。「私のことかな? でも、私じゃないかもな」と。
自分ごととして受け取ってもらえないまま、ページを閉じられてしまう。
全員に向けた言葉は、結局、誰にも向いていない言葉になる。頭では知っていたつもりでしたが、自分がやっていたのはまさにそれでした。
地域ビジネスは特にこの罠にはまりやすいと思います。商圏が狭い分、「できるだけ多くの人に」と考えてしまう。でも、母数が限られているからこそ、一人ひとりに刺さる言葉の方が意味を持つのです。

絞ることが、怖かったのです
「ターゲットを絞る」という言葉は、知っていました。
でも、実際にやろうとすると、怖かったのです。
絞ったら、外れた人には届かなくなる。せっかくページを見てくれた人を、みすみす逃してしまうのではないか。地域で商売をしている以上、できるだけ間口は広く持っていたい。
そういう気持ちが、ずっとどこかに残っていました。
でも、ある日、思い切って絞ってみました。
「地域のみなさんへ」ではなく、「新潟市内で、ホームページへの問い合わせが月1件以下の中小企業の方へ」と書いてみたのです。
読んでいて、少し恥ずかしいくらい具体的でした。でも、それくらいでちょうどよかったのだと、あとから思います。
※具体例は、記事のためのサンプルです
絞ったら、刺さるようになりました
変化は、想像よりも早く来ました。
問い合わせの件数が増えただけでなく、内容が変わりました。以前は「どんなことをやっているんですか?」という漠然とした問い合わせが多かったのですが、絞ってからは「ホームページからの問い合わせを増やしたくて」と、最初からテーマが決まった状態で来るようになりました。
話が噛み合う。最初から同じ景色を見ている感じがする。
それは、とても楽なことでした。
外れた人はどうなったのか、気になっていました。でも実際には、「自分は違うな」と思った人がページを閉じるだけで、問い合わせには来ていなかったのです。もともと来る可能性が低かった人が、来なくなっただけでした。
数字の変化と、印象に残っていること
セッション数はほぼ変わりませんでした。
でも、CV率は1.4%から3.2%へ。問い合わせ数も、月2〜3件から月6〜7件へと変わりました。
集める数を増やしたのではなく、合う人に届くようにしただけでした。
いちばん印象に残っているのは、「絞ることは、拒絶ではない」ということでした。
ターゲットを絞るというのは、その人以外を追い返すことではなくて、その人に「あなたのことですよ」と伝えることなのだと思います。
広く書くと、誰も「自分のことだ」と思えない。絞って書くと、該当する人が「これは私のことだ」と立ち止まってくれる。
まとめ
地域ビジネスの集客で行き詰まったとき、まず疑ってほしいのは「誰に向けて書いているか」です。
「地域のみなさんへ」という言葉が出てきたら、一度立ち止まってみてください。それは本当に、誰かに向けられた言葉でしょうか。
絞ることは怖いことです。でも、絞った分だけ、言葉は鋭くなります。鋭い言葉は、ちゃんと届くべき人のところへ届きます。
まずは「誰の、どんな状況の話をしているのか」を一文で書いてみることから、始めてみてください。その一文が書けると、その後の言葉は自然と変わってきます。
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